VDT検診(予約制)とは
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VDT症候群とは
IT(情報技術)の急速な進化に伴い、現在ではコンピューターやテレビが私たちの日常生活に欠かせない存在となっています。しかし、こうしたモニターやテレビといったVDT(Visual Display Terminals)を使用する環境での作業が、身体的および精神的な疲労を引き起こすケースが増加しています。
平成10年の労働省調査では、
- 精神的疲労を感じる 36.3%
- 身体的疲労を感じる 77.6%
と報告されています。
このようなVDT環境での作業によって引き起こされる身体的・精神的不快症状は、「VDT症候群」と呼ばれています。
平成14年に策定された厚生労働省のVDT作業ガイドライン(1)では、「VDT作業に新たに従事する作業者に対し、作業の種類や作業時間に応じた配置前健康診断を実施し、その後は1年以内ごとに1回、定期健康診断を行うこと」が推奨されています。
当院ではVDT検診を行う体制を整えています。
主な症状
身体的症状
目の疲れ、視力低下、目の痛み、ドライアイ、額の圧迫感、首や肩や腰の疲れ、背中の痛み、手指のしびれ
精神的症状
疲労感、倦怠感、めまい、吐き気、不安感、抑うつ状態
検査項目
当院のVDT検診では、厚生労働省が示す「VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に基づき、配置前健康診断、定期健康診断、さらには健康診断結果に基づく事後措置のすべての項目を網羅しています。
視力検査
左右の眼に関しては、通常のVDT作業時と同様の状態で検査を行います。コンタクトレンズを装用している場合、その状態での検査も問題ありません。検査内容には5m視力および近見視力の測定が含まれます。特に近見視力については、片眼での視力が両眼とも概ね0.5以上であることが望ましいとされています。
眼圧検査
日本人の40歳以上の約5~6%が緑内障を患っているとされています。
目の疲れや視力の低下は、眼圧の上昇による緑内障が原因である可能性も考えられます。
調節機能検査
近点距離の測定により調節機能を測ります。
両眼の近点距離が40cm以上の場合は、近用眼鏡を使用したり、ディスプレイ画面の大きいものに変更し十分な視距離を確保することが必要です。
眼位検査
眼位に異常があると、近距離作業時に眼精疲労が起こりやすくなります。
そのため、斜視や斜位の有無、およびその程度を確認します。
細隙灯顕微鏡検査
涙の状態や眼疾患がないか医師が診察をします。
眼底検査
網膜疾患、視神経疾患がないか医師が診察をします。
※健康保険非適応の為、自費診療となります。(税込5,500円)
VDT検診のメリット
- 一般的な視力検査では遠見(5m)の測定を行いますが、VDT作業では遠見に加えて中間(50㎝)および近見(30㎝)の3種類の視力を検査します。これにより、裸眼で十分に見えているか、またはライフスタイルに適したメガネやコンタクトレンズを使用しているかを確認し、疲労の原因に直結する要因を特定します。
VDT検診のデメリット・注意すべき点
- 身体的疲労等の自覚症状がある場合は速やかにかかりつけの医師に相談する